安全なうがい薬を考えると？

歯周病治療は歯肉縁下の細菌叢との戦い。

たしかに縁下の戦いなんですよね。歯周病治療って。

バイオフィルムを形成した部分のセルフケアは、困難な場合が多い。安全で効果のあるうがい薬。何がおすすめか？

　これまで歯周治療においては様々な薬品が口腔内の殺菌、消毒・洗浄のために取り上げられてきました。これらはプロケアやホームケアの一助として活用されてきましたが、アレルギー、アナフィラキシーショックなどのリスクや、歯冠部の着色を嫌う傾向もありました。また、成分を効果的に発揮させるためには高濃度での使用が必要という条件などがあり、たとえば、本来は0.1～0.2％の濃度で使用して効果発揮するグルコン酸クロルヘキシジンは安全性のため日本では0.02％の濃度でしか使用できないというジレンマがあったわけです。特に、歯肉縁下の洗浄を行うには安全性の追求は必須です。

このような状況下、適正な濃度で安全に使用できる含嗽剤が登場してきました。CPC(セチルピリジニウム塩化物水和物)を配合したSystema SP－Tメディカルガーグルです。

CPCは低濃度においても安全性が高く殺菌活性を示す抗菌成分として、のど飴やトローチなどに使用されている成分です。歯肉縁下の浮遊細菌を確実に殺菌するこのガーグルにはさらに、抗炎症成分グリチルリチン酸二カリウム(甘草抽出物由来)が配合され、抗炎症作用と殺菌効果がダブル配合され、歯周炎の治療や予防に大きな期待ができるものです。

　良好なホームケアなくしてプロケアの成功はありません。ホームケアでは口腔内の病原菌のレベルを少しでも下げられるようなコントロールをめざすとともに、プロケアにおいて徹底的に歯肉縁下の浮遊菌の殺菌を行うためには、安全、信頼、かつ効果のある製品を選択する必要があります。

大事なことは、その人の歯周病、う蝕のリスクに常に目を光らせ、適切なケアを提案していくこと。それが意味あるセルフケアへとつながります。

「根面う蝕」予防についてもセルフケアの重点を移行するタイミングを常に考えながら進めていきましょう。

 

 

吉祥寺壱番館歯科医院でも、歯周病治療の際にセルフケアの手段として

ご提案する場合もあると思います。

詳しくは、ご来院時に院長・歯科衛生士まで。

 

マスクをしてるとお口の中が乾燥する？

コロナ禍でマスクの着用が欠かせない日々ですが、マスクをしていると気付けばお口の中が乾くと感じている方もいらっしゃると思います。
お口の中の乾燥は声枯れだけではなく、虫歯や歯周病の悪化にもつながります。また、お口の乾燥によって虫歯や歯周病の原因菌が繁殖しやすい口腔内環境になってしまい、口臭の原因にもなります。お口の中の乾燥の根本となる原因は口呼吸です。マスクを着用すると呼吸がしにくくなるため、通常の鼻呼吸ではなく、口呼吸によってより多くの空気を吸い込もうとします。口呼吸によってお口の中が乾燥すると唾液の作用を受けにくくなってしまいます。唾液は歯の表面に付着した汚れを洗い流し、酸を中和してお口の中を中性に戻す働きや、唾液の中に含まれる抗菌成分によってウイルスなどの病原菌の侵入を防いでくれます。唾液が少なくなると虫歯や歯周病菌の増殖やコロナウイルスを含めた様々な感染症を引き起こすリスクも高まってしまいます。

お口の中の乾燥対策！！
①鼻呼吸を意識する
②こまめな水分補給
③よく噛んで食べる
④唾液腺マッサージ

唾液腺マッサージとは…
耳下腺・顎下線・舌下線の3つのポイント！！
耳下腺→両方の頬に指先を当て、耳の下から上の奥歯にかけて円を描くように軽く押しながら10回程度回しましょう。
顎下線→顎を首に近い方から顎先に向かって親指で5ヵ所ほどに分けて10～20回ずつ優しく押しましょう。
舌下線→両手の親指を揃うて。顎の真下を何度か押しましょう。

これらの対策を実施してお口の中の乾燥を防ぎましょう！！