武蔵野市吉祥寺、練馬区立野町にある吉祥寺壱番館歯科医院です。インビザラインをはじめとする目立ちにくい歯並びの矯正治療を行っています。院長と歯科衛生士SAYAが少し役に立つ歯と歯並びや予防歯科に関するブログを不定期で掲載します!!
歯磨剤の効果-酸蝕歯と知覚過敏について
う蝕、歯周病に続く第3の歯の疾患として近年注目を集めるTooth Wearには、咬耗や摩耗などいくつかの種類がありますが、なかでも食生活を中心とした個人の生活習慣が最も反映されるのが、酸蝕です。酸蝕により歯のエナメル質が摩耗し、内側の象牙質が露出すると知覚過敏症状が現れる場合もあり、患者さんが歯科を受診するきっかけのひとつになっています。このような患者さんから「歯がしみるのですが、いい歯磨き粉はありますか」と聞かれた場合、「何でもいいですよ」という答えでは、患者さんは突き放されたように感じてしまうかもしれません。「知覚純麻作用があるとされる硝酸カリウムが入った歯磨剤を使ってみてはいかがですか」などと説明できれば、患者さんも納得されるのではないでしょうか。
また、酸蝕を予防するには食生活の改善も重要です。毎朝黒酢を飲む、菜食主義でサラダにドレッシングをたっぷりかけて食べるなど、健康のために良いと信じて続けてきた食習慣が酸蝕の原因になっている場合は、患者さんの理解を得るのは難しいかもしれません。しかし、ここは歯科医師、歯科衛生士がしっかりと取り組んでいかなければいけないところであり、酸蝕のメカニズムをわかりやすく説明し、納得いただいた上で食生活の改善を指導することが大切です。酸との接触を最小限にとどめる方法を、①酸に触れる回数を1日3回以下にする、②酸性飲料を長時間口腔内にとどめない、③酸性飲食物の摂取後は水でうがいをするなど、具体的に提案してみましょう。
患者さんのためにできること
①酸に触れる回数を少なくする(1日3回以下)
②酸性飲料を長時間口腔内に溜めないようにする
③酸性の飲食物を口にしたら、水でうがいをする